Tシャツの袖からのぞく鍛えられた二の腕、盛り上がった胸板、6つに割れた腹筋、逆三角形の背筋。男性の永遠の憧れです。男と生まれたからには、そんなマッスルボディになりたい!
憧れのマッスルボディを目指して日夜トレーニングに打ち込むあなたに、ダンベルを使ってバキバキの大胸筋を造る「デクラインダンベルフライ」を紹介します。
ダンベルフライは両手にダンベルを持ってベンチに寝て、ダンベルを大きな弧を描いて上下させて大胸筋を鍛える種目ですが、ベンチの角度によって効かせる部位が微妙に違ってきます。
今回は頭が下になるようにベンチを倒して行うデクラインダンベルフライをお送りします。
さあ、君も誰もが見惚れる、たわわに実った豊かな胸を目指そう!
ん?なんか違和感あるな・・・ま、いっか(笑)
目指せ!マッスルボディ!
CONTENTS
1,デクラインダンベルフライとは?
ダンベルフライとはベンチに仰向けになり、腕を蝶のように開閉させながらダンベルを上下させる種目です。メインターゲットはずばり大胸筋です。
ダンベルフライの種類
ダンベルフライにはベンチの角度により次の3種類があります。どの種目も大胸筋がメインターゲットですが、角度により効果がある部位が微妙に違います。
◆デクラインダンベルフライ
デクライン(decline)とは「下り坂」とか「下り勾配」という意味で、頭が下になるように傾けたベンチを使うダンベルフライです。大胸筋の中でも大胸筋下部に効果的な種目です。大胸筋と腹筋の境目を際立たせることで大きく盛り上がった大胸筋を演出することができます。
今回はこのデクラインダンベルフライを詳しく解説します。
他にも以下の2種類があります
◆フラットダンベルフライ
基本になるのがこれ、文字通りベンチをフラットにして行うダンベルフライです。
フラットダンベルフライは大胸筋の中央部分に効果があります。
詳細記事はこちら⇒フラットダンベルフライ
◆インクラインダンベルフライ
インクライン(Incline)とは「上り坂」とか「上り勾配」という意味で、角度が調整できるベンチを頭が上になるように倒して行うダンベルフライです。
ベンチの角度を30°~45°くらいに設定すると大胸筋上部に負荷がかかります。
詳細記事はこちら⇒インクラインダンベルフライ
デクラインダンベルフライは角度が変えられるトレーニングベンチとダンベルが必要になりますが、ネットで検索するとベンチは6,000円台から、ダンベルも重さによりますが左右セットで4,000円台から存在しますので合わせて購入しても10,000円台で一式そろえることも可能です。
では、デクラインダンベルフライを詳しくイラストで解説しましょう!
2、デクラインダンベルフライで鍛えられる筋肉とは?
まずはデクラインダンベルフライで鍛えられる筋肉を把握しておきましょう。
筋トレにおいては、自分が鍛えている筋肉を意識しながらトレーニングすることが非常に重要となりますが、それはデクラインダンベルフライでも同じ。
デクラインダンベルフライにおいて、メインターゲットは胸の筋肉、大胸筋(だいきょうきん)となります。盛り上がった逞しい大胸筋はマッスルボディに必要不可欠なパーツです。
大胸筋のなかでもデクラインダンベルフライは大胸筋下部を鍛えてくれるトレーニングです。
大胸筋下部を鍛えると腹筋との境目を際立たせることができ、盛り上がった逞しい大胸筋を演出してくれます。
さあ、鍛えられる筋肉が把握できたところで、さっそくデクラインダンベルフライのやり方を見ていきましょう!
3、デクラインダンベルフライの正しいやり方
頭が下になるように傾けたベンチで行うのがデクラインダンベルフライです。ダンベルを蝶が羽ばたくように弧を描いて上げ下げするだけなのですが、正しくやらないと効果が半減してしまうばかりか、肩を痛めたり、最悪ケガをすることもありますので基本をキッチリと押さえておくようにしましょう。
まずはスタートポジションからです。
◆トレーニングベンチを頭が下になるように傾ける
※角度変更が出来ないベンチの場合はこちら
◆適切な重量のダンベルを持ち、ゆっくりと身体を倒す
※デクラインベンチでの高重量ダンベルの上手な持ち上げ方はこちら
◆ダンベルをまっすぐ上に持ち上げる
◆ダンベルは向かい合わせに持つこと。
※重要ポイント
ダンベルは自分に合った重さをチョイスしましょう。過度に重いものを選択すると、ダンベルを持ち上げることも出来ず固まってしまう、ということになりかねません。結果、無理して肩の筋肉を傷めたり、ダンベルを床に落として傷つけるという羽目になるかもしれません。
頭が下向きになったベンチをデクラインベンチといいますが、ダンベルを持ってスタートポジションにつくとき、ダンベルが重くなればなるほどちょっとしたコツを必要とします。
こちらを参照ください。
なお、自分に合った重さとは、10回で限界に達する程度の重さが目安になると思います。いろいろ試して、適切な重量を探してみてください。
◆ゆるやかな弧を描きながら、ゆっくりとダンベルを下ろす
◆脇(わき)は45~70°くらいの少し閉じ気味で
◆肘(ひじ)は90°+αの角度に広げ、深く下ろす。
◆ダンベルは胸の高さまで、出来るだけおろす。
◆肩甲骨がしっかりと寄せられているかチェック
※重要ポイント
ゆっくりと弧を描きながらダンベルを下ろしていきます。
ここで問題になるのは
・どこまでダンベルを下ろすべきか
・肘は伸ばすべきか、曲げるべきか
だと思います。
脇の角度は少し閉じ気味で良いのですが、45~70°程度をキープしましょう。
肘は少し曲げます。角度でいうと90°+α程度を保ってぐっと下ろします。
ダンベルは胸の高さを目標に下ろしますが、ダンベルを深く下ろすことよりも肘を深く深く下ろすことがより重要です。大胸筋の伸展が最大になるように意識付けゆっくり下ろしていきましょう。
腕をまっすぐにしたままの姿勢で、しかもダンベルを下ろし過ぎると腕や肩の前側の筋肉に過度な負担がかかり、損傷する可能性が高くなります。詳しくは後半の「間違ったやり方」で紹介します。
なお、キャプテンは裸でトレーニングしていますが、ジムで共用のトレーニングベンチを使用する場合はウェアを着ましょう。また、ウェアを着てても汗が付着した場合は次に使用する人のことを考えて、備え付けのタオル等で拭き上げるのがエチケットです。
◆ゆるやかな弧を描きながら、出来るだけ素早く上げる
※重要ポイント
「大胸筋を使って上げている」という意識を持ちながら、出来るだけ素早く持ち上げましょう。
下ろす時はゆっくり下ろし、上げる時は出来るだけ素早く上げます。
ベンチで行うダンベルフライはその大きな可動域が最大のポイント。最大の可動域をうまく活用するため、深く深く降ろしてください。ただし、繰り返しますが、ダンベルを深く下ろすことよりも肘を深く深く下ろすことのほうが重要です。
肘の角度は90°以上を確保し、限界まで下しましょう。その結果、ダンベルが胸の高さまでおりればGOODです。
4、デクラインダンベルフライを効果的に行う方法
デクラインダンベルフライは大胸筋の下部をメインターゲットにしていますが、ちょっとした動作を追加することで大胸筋下部に更に効かせることが出来ます。
そのちょっとした動作とは、トップポジションでの腕のひねりです。
◆トップ付近でダンベルのおしり同士を付けるように腕をひねる。
※重要ポイント
トップ付近でダンベルのお尻側同士を近づけるように腕をひねります。そうすることにより大胸筋の下部へより一層の負荷がかかり、大胸筋を盛り上げてくれます。
5、フラットベンチを使うデクラインダンベルフライ
自分が通っているジムにはデクラインに設定できるベンチがない!とか、あっても数が限られているので使えない!とお嘆きの方も多いと思います。
また、せっかく買った自宅のトレーニングベンチはインクラインは出来てもデクラインは出来ないよー、とあきらめムードの方もいらっしゃるかもしれません。
Amazonなどで調べても、デクラインまで対応可能なベンチはそれほど多くはないのが実情のようです。
でもご安心あれ。フラットベンチでもデクラインダンベルフライが出来るんです。
ここでは特に高荷重のダンベルを持ち上げる時に使うテクニック、オン・ザ・ニー・テクニックも合わせてご紹介します。
◆お尻を置くポイントを決め、両手のダンベルを膝に乗せる
※重要ポイント
お尻を置くポイントをきっちり決めないまま寝転がると頭が飛び出すぎてしまうとか、体勢がしっくりこないなどの不具合が出る可能性がありますので、ダンベルを持たない状態で試してみてお尻を置くポイントをあらかじめ決めておきましょう。
◆転がるように上半身を倒し、勢いと足の力を使って膝の上のダンベルを持ち上げる
◆ダンベルの位置を決めつつ、足をベンチの上に乗せる
◆身体全体のポジショニングの微調整をしながら腰をぐっと上げる
◆バランスを崩さないようにダンベルをまっすぐ上に上げる
これでフラットベンチでもデクラインダンベルフライが出来るようになります。バランスを崩さないよう注意してください。
で、高荷重のダンベルでトレーニングしたのはいいけど、終わるときはどうするの?
まさかダンベルを放り投げるわけにはいかないし・・・。
はい、こうすればよいのです。
高荷重ダンベルのフィニッシュもやはり、オン・ザ・ニー・テクニックを使います。
◆高荷重のダンベルを下ろす時は腰を下ろし、ダンベルを迎えに行かせるように足をあげ、ダンベルを膝に乗せる
◆ダンベルを膝に乗せたまま勢いをつけて上半身を起こす
6、デクラインベンチで高荷重のダンベルを使う場合
ところが頭が下がったデクラインベンチでは膝の力を使ってダンベルを持ち上げるオン・ザ・ニー・テクニックは使えません。そのまま後ろにひっくり返ってしまいます(笑)
デクラインベンチには足元にレッグサポートがありますので、これを使って安全に高重量ダンベルをスタートポジションに持っていく方法を紹介します。
◆ダンベルを持って太腿の上に置く
◆両足をレッグサポートにしっかりと掛ける
◆腹筋を使いながらダンベルの〇印を支点にしてゆっくり上半身を倒す
◆ダンベルを両脇にセットし、身体の位置を微調整しポジションを決める
◆ダンベルをまっすぐ持ち上げ、スタートポジションへ
これで高荷重ダンベルでのデクラインダンベルフライが出来ます。
ところが、デクラインベンチの場合もとに戻るのがちょっと大変(笑)高荷重のダンベルほど起き上がるのに苦労します。
ではもとに戻る方法を紹介します。
◆ダンベルを胸から腹の位置に下ろす
◆両足をレッグサポートにしっかり固定する
◆腹筋を使いながら、ダンベルの〇印を支点にして上半身をゆっくり起こす
腹筋を使いながら元の状態に戻ります。腹筋も同時に鍛えられるので一石二鳥(笑)
ダンベルを下ろす時、なるべく胸よりもお腹側に置くと起き上がるときの負荷が減りますよ。
◆太腿にダンベルを乗せ、復帰する
7、ついついやってしまう間違ったやり方
◆両腕と肩のラインがまっすぐになっており、肩甲骨が寄せられていない。
肘がまっすぐになっているので大胸筋の伸展が不十分です。肘を少し曲げ(90°+α)、深く下ろして大胸筋を最大限伸ばしましょう。
◆肘の下ろし方が不十分
◆腕を曲げる角度が狭い
これも肘がまったく下りておらず、大胸筋の伸展がまったく不十分です。肘を少し曲げ(90°+α)、深く下ろして大胸筋を最大限伸ばしましょう。
◆ダンベルの下ろし過ぎ
今度は大胸筋をMAXまで伸展させようとダンベルを下ろし過ぎた例です。三角筋の前部に無理な負荷がかかり損傷する危険があります。特に初心者は要注意。
ダンベルを下ろすことよりも、肘を深く深く下ろし、大胸筋を最大限伸展させることが重要です。ダンベルは胸の位置程度を目標にするだけで構いません。
ではもう一度、キャプテンにお手本を見せてもらいましょう。
◆肘は90°+αをめどに開き深く下ろす(まっすぐ伸ばさない)
◆脇は45~70°をめどに(開きすぎない)
◆ダンベルを下ろす位置は胸の高さを目標に(無理して下ろし過ぎない)
◆ダンベルを下ろすよりも肘を深く深く下ろすことを重視する
肘や脇を開きすぎないのも、ダンベルを下ろすより肘を深く下ろすのも、すべて大胸筋を最大限伸展させるためです。
8、適切な重量と回数
まずは10回上げれるくらいの重量から挑戦しましょう。
男性の場合は5㎏くらいから始め、10回に挑戦しましょう。
これを30秒程度の休憩をはさんで3セット行います。
慣れて来たら重量を徐々に上げていきましょう。
それでも余裕が出来て来たら回数を増やしたり、セット数を増やしていきましょう。
なお、回数を重視するのではなく、ゆっくりでいいから、フォームをきっちり守ることを意識しましょう。
そしてインターバルを30秒程度にすると負荷が持続し、効果的なトレーニングが出来ます。
メインターゲットである大胸筋に負荷を与え続けることがトレーニング効果を最大限に引き出すことになります。
トレーニング自体のインターバルですが、大胸筋の超回復時間は約48時間といわれているので、2日に1度のペースでトレーニングすることをお勧めします。
9、トレーニング後はプロテインでタンパク質の補給を
インクラインダンベルフライで鍛えた後は筋肉が栄養を欲しています。ゴールデンタイム(トレーニング後の1時間以内)にプロテインでタンパク質を補給しておきましょう。吸収が速いホエイ・プロテインがオススメです。
また、就寝前のプロテイン補給も大切です。ぐっすり眠っている間に疲れ切った筋肉が修復されており、タンパク質の補給は欠かせません。お勧めはカゼイン・プロテイン。ゆっくり吸収されるので、就寝時のタンパク質補給には最適です。
そして起床時のプロテインも有効です。胃の中が空っぽの状態ですからタンパク質を欲している筋肉に、素早く的確に届きます。
プロテインに関しての記事
⇒⇒プロテインは筋肉のミナモト!筋トレとプロテインで筋力アップ!
⇒⇒筋トレとポジティブホルモン「テストステロン」との深い関係