Tシャツの袖からのぞく鍛えられた二の腕、盛り上がった胸板、6つに割れた腹筋、逆三角形の背筋。男性の永遠の憧れです。男と生まれたからには、そんなマッスルボディになりたい!
憧れのマッスルボディを目指して日夜トレーニングに打ち込むあなたに、ダンベルを使ってバキバキの大胸筋をつくる「ダンベルフライ」を紹介します。
ダンベルフライは両手にダンベルを持ってベンチに寝て、ダンベルを大きな弧を描いて上下させて大胸筋を鍛える種目ですが、ベンチの角度によって効かせる部位が微妙に違ってきます。この辺はダンベルベンチプレスとおなじですね。
今回はベンチをフラットにして行うフラットダンベルフライをお送りします。
まだまだ筋トレを始めたばかりで胸の筋肉もまったくない「小胸筋」のあなたも、だんだん筋肉がついてきて「中胸筋」になってきたあなたも、鍛えて鍛えて鍛えまくって憧れの「大胸筋」になろう!
・・・いや、だから、「大胸筋」「小胸筋」は発達の具合を表しているのではなくて、れっきとした筋肉部位の名称で、「小胸筋」は「大胸筋」の深層筋であり、もともと「中胸筋」なんて存在しませんから、念のため(笑)
目指せ!マッスルボディ!
1、フラットダンベルフライとは?
ダンベルフライとはベンチに仰向けになり、腕を蝶のように開閉させながらダンベルを上下させる種目です。メインターゲットは大胸筋であり、副次的に三角筋や上腕三頭筋にも効果があります。
ダンベルフライの種類
ダンベルフライにはベンチの角度により次の3種類があります。
①フラットダンベルフライ
基本になるのがこれ、文字通りベンチをフラットにして行うダンベルフライです。
今回はこのフラットダンベルフライを詳しく解説します。
②インクラインダンベルフライ
インクライン(Incline)とは「上り坂」とか「上り勾配」という意味で、角度が調整できるベンチで身体が斜めになるように設置します。もちろん頭は上になります。
ベンチの角度により負荷がかかる部分が違うので鍛えたい部位により角度を変える必要があります。
ベンチの角度が30°~40°くらいだと大胸筋上部に負荷がかかりますが、もっと寝せると大胸筋中央部に、逆に角度を急にすると三角筋を鍛える事が出来ます。
③デクラインダンベルフライ
デクライン(decline)とは「下り坂」とか「下り勾配」という意味で、頭が下になるように傾けたベンチを使うダンベルプレスです。大胸筋の中でも大胸筋下部に効果的な種目です。
インクラインとデクラインは角度が変えられるトレーニングベンチとダンベルが必要になりますが、ネットで検索するとベンチは6,000円台から、ダンベルも重さによりますが左右セットで4,000円台から存在しますので合わせて購入しても10,000円台で一式そろえることも可能です。
では、①フラットダンベルフライを詳しくイラストで解説しましょう!
2、フラットダンベルフライで鍛えられる筋肉とは?
まずはフラットダンベルフライで鍛えられる筋肉を把握しておきましょう。
筋トレにおいては、自分が鍛えている筋肉を意識しながらトレーニングすることが非常に重要となりますが、それはフラットダンベルフライでも同じ。
フラットダンベルフライにおいて、メインターゲットは胸の筋肉、大胸筋(だいきょうきん)となります。盛り上がった逞しい大胸筋はマッスルボディに必要不可欠なパーツです。
水平姿勢のフラットダンベルフライはなかでも大胸筋中央部に効果があります。左右のバーベルを蝶が羽ばたくように胸の筋肉だけで上下させるようなものなので、大胸筋にダイレクトに負荷がかかります。
同じようにベンチでバーベルを使って行う筋トレにダンベルプレス(過去記事にリンク)がありますが、垂直方向にダンベルを持ち上げるダンベルプレスよりも大胸筋への効果が大きい種目といえます。
ちなみに、4コママンガに出てくる「小胸筋」はこの大胸筋の下に隠れています。当然、「中胸筋」なんてのはありません。
また、腕も使いますので二次的効果として上腕三頭筋(じょうわんさんとうきん)と三角筋(さんかくきん)にも効果があります。
さあ、鍛えられる筋肉が把握できたところで、さっそくフラットダンベルフライのやり方を見ていきましょう!
3、フラットダンベルフライの正しいやり方
フラットなベンチで行うのがフラットダンベルフライです。ダンベルを蝶が羽ばたくように弧を描いて上げ下げするだけなのですが、正しくやらないと効果が半減してしまうばかりか、肩を痛めたり、最悪ケガをすることもありますので基本をキッチリと押さえておくようにしましょう。
まずはスタートポジションからです。
①適切な重量のダンベルを持ち、フラットなトレーニングベンチに寝る
②身体がずれないように足でしっかり固定する。
③ダンベルを持ち、上に構える。
※重要ポイント
ダンベルは自分に合った重さをチョイスしましょう。過度に重いものを選択すると、ダンベルを持ち上げることも出来ず固まってしまう、ということになりかねません。結果、無理して肩の筋肉を傷めたり、ダンベルを床に落として傷つけるという羽目になるかもしれません。
なお、自分に合った重さとは、10回で限界に達する程度の重さが目安になると思います。いろいろ試して、適切な重量を探してみてください。
④ゆるやかな弧を描きながら、ゆっくりとダンベルを下ろす。
⑤肘(ひじ)は90°以上の角度に広げる
⑥ダンベルは胸の高さまで下げる。
※重要ポイント
ゆっくりと弧を描きながらダンベルを下ろしていきます。
ここで問題になるのは
・どこまでダンベルを下ろすべきか
・肘は伸ばすべきか、曲げるべきか
だと思います。
ダンベルは胸の高さを目標に下ろしましょう。大胸筋の伸展が最大になるように意識付けしましょう。
肘は少し曲げます。角度でいうと90°以上を保ってぐっと下ろします。
腕をまっすぐのまま、ダンベルを下ろし過ぎると腕や肩の前側の筋肉に過度な負担がかかり、損傷する可能性が高くなります。詳しくは後半の「間違ったやり方」(リンク)で紹介します。
なお、キャプテンは裸でトレーニングしていますが、ジムで共用のトレーニングベンチを使用する場合はウェアを着ましょう。また、汗が付着した場合は次に使用する人のことを考えて、備え付けのタオル等で拭き上げるのがエチケットです。
⑦ゆるやかな弧を描きながら、出来るだけ素早く上げる
※重要ポイント
「大胸筋を使って上げている」という意識を持ちながら、出来るだけ素早く持ち上げます。
つまり、下ろす時はゆっくり下ろし、上げる時は出来るだけ素早く上げます。
ベンチで行うダンベルフライはその大きな可動域が最大のポイント。最大の可動域をうまく活用するため、深く深く降ろしてください。ただし、肘の角度は90°以上を確保し、ダンベルは胸の高さまで、としましょう。
4、フラットダンベルフライを効果的に行う方法
フラットダンベルフライは大胸筋の中央部をメインターゲットにしていますが、ちょっとした動作を追加することで大胸筋下部にも効かせることが出来ます。
大胸筋下部を鍛えると、境界線がくっきりと目立つようになり、大胸筋がより一層逞しくなります。
そのちょっとした動作とは、トップポジションでの腕のひねりです。
⑧トップ付近でダンベルのおしり同士を付けるように腕をひねる。
※重要ポイント
トップ付近でダンベルのお尻側同士を近づけるように腕をひねります。そうすることにより大胸筋の下部へより一層の負荷がかかり、大胸筋を盛り上げてくれます。
5、ついついやってしまう間違ったやり方
間違ったやり方① 肘(ひじ)がまっすぐ
肘がまっすぐになっているので大胸筋の伸展が不十分です。肘を90°以上に曲げ、深く下ろして大胸筋を最大限伸ばしましょう。
間違ったやり方② ダンベルの下ろし過ぎ
今度は大胸筋をMAXまで伸展させようとダンベルを下ろし過ぎた例です。三角筋の前部に無理な負荷がかかり損傷する危険があります。特に初心者は要注意。
上級者にはダンベルを深く下ろす人もいますが、それはしっかり筋肉がついているから出来る事です。初心者はケガをしないよう、ダンベルを下ろす位置は胸の高さ程度にしましょう。
間違ったやり方③ 肘の下ろし方不十分、手が曲がりすぎ
今度はケガを恐れすぎて、肘の下ろし方が不十分な例です。これでは大胸筋が伸び切っておらず、負荷が不足してしまいます。
また、肘が曲がりすぎるとダンベルプレスになってしまいます。
以上のように、最大のポイントは大胸筋の可動域をMAXまで使うことになります。肘は90°以上の角度をつけ、出来るだけ深く下ろす。ただしダンベルは胸の高さくらいまで、というところを確実に押さえましょう。
6、適切な重量と回数
まずは10回上げれるくらいの重量から挑戦しましょう。
男性の場合は5㎏くらいから始め、10回に挑戦しましょう。
これを30秒程度の休憩をはさんで3セット行います。
慣れて来たら重量を徐々に上げていきましょう。
それでも余裕が出来て来たら回数を増やしたり、セット数を増やしていきましょう。
なお、回数を重視するのではなく、ゆっくりでいいから、フォームをきっちり守ることを意識しましょう。
そしてインターバルを30秒程度にすると負荷が持続し、効果的なトレーニングが出来ます。
メインターゲットである大胸筋に負荷を与え続けることがトレーニング効果を最大限に引き出すことになります。
トレーニング自体のインターバルですが、大胸筋の超回復時間は約48時間といわれているので、2日に1度のペースでトレーニングすることをお勧めします。
7、トレーニング後はプロテインでタンパク質の補給を
フラットダンベルフライで鍛えた後は筋肉が栄養を欲しています。ゴールデンタイム(トレーニング後の1時間以内)にプロテインでタンパク質を補給しておきましょう。吸収が速いホエイ・プロテインがオススメです。
また、就寝前のプロテイン補給も大切です。ぐっすり眠っている間に疲れ切った筋肉が修復されており、タンパク質の補給は欠かせません。お勧めはカゼイン・プロテイン。ゆっくり吸収されるので、就寝時のタンパク質補給には最適です。
そして起床時のプロテインも有効です。胃の中が空っぽの状態ですからタンパク質を欲している筋肉に、素早く的確に届きます。
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