皆さん!マッスル・ボディを目指して、日々の筋トレに励んでいますか?
今回は筋トレや筋肉とは切っても切れない、深~い関係を持つ「テストステロン」というホルモンについて解説します。
筋トレを行うことで「テストステロン」というホルモンが分泌されますが、実はこの「テストステロン」、凄いんです。
筋肉増強にも効きますが、やる気や元気ももたらしてくれる、まさにポジティブ・ホルモンなのです。
1,人生をポジティブにしてくれるホルモン、「テストステロン」とは
テストステロンとは男性ホルモンの90%を占める物質で、筋肉を太くして男らしいカラダを作る働きを担っており、主に男性の精巣から分泌されます。
とはいえ、女性の卵巣からも分泌されますが、その量はごく僅かです。
テストステロンは筋肉の成長を促し、逞しいカラダを作り上げ、男性が男性らしく生きるのに必要な要素を補ってくれる大事なホルモンです。
テストステロンの分泌は思春期から大人になるまでに急上昇し、20代でピークを迎え、それ以降はどんどん低下して行きます。
ピークを過ぎ、テストステロンの分泌量が低下すると、筋肉量も減少していきます。するとカラダを維持するための基礎代謝も徐々に低下します。
加齢とともに運動量も減ってきますので、食事で得たカロリーは消費されず、脂肪となって蓄えられます。そしてお腹周りに脂肪が蓄積され、メタボリック症候群へと向かっていく、というのがお決まりのコースですね。
マッスル・ボディを目指す男性にとって、このテストステロンの減少を食い止めることが超重要なテーマになるのです。
2、テストステロンの効果
テストステロンの具体的な効果を見ていきましょう。
<テストステロンの効用①・・・筋肉を増強させる>
テストステロンは筋繊維に存在する「筋サテライト細胞」を活性化し、「筋サテライト細胞」は筋繊維の細胞核を増加させタンパク質の合成反応を活発化し、筋繊維を太くします。
テストステロンが筋サテライト細胞の活動を活発化させ、筋肉を肥大させるのです。
また、驚くべきことにテストステロンには筋肉の分解を防ぐ効果もあります。テストステロンは細胞の自然死=分解を抑制する効果も期待されているのです。
つまりテストステロンがしっかりカラダの中にあれば、筋肉の分解作用よりも合成作用が上回り、いつまでも逞しい、いや、ますます逞しいカラダを作ることができるのです。
テストステロンは本来、カラダの中でつくられるものですが、年齢とともに減少していきます。
しかし、ある方法を使えば、そのテストステロンの分泌を増やすことが可能になります。
その方法とは、実は「筋トレ」なのです。
テストステロンは天然の筋肉増強剤と呼ばれるほど筋肉合成作用があるのですが、なんと筋トレをすることで自らテストステロンを分泌させることもできるのです。
筋トレをするとテストステロンが分泌され、筋肉が合成されて筋肉量がアップする。結果がでると筋トレが楽しくなり、筋トレに励み、テストステロンがさらに分泌されマッスルボディに向かって正の連鎖反応が始まります。
恐るべし、筋トレ!
<テストステロンの効用②・・・やる気を向上させる>
テストステロンの及ぼす効果は肉体面だけではありません。
テストステロンは「ドーパミン」という物質の分泌を促す効果を持っています。ドーパミンはヒトの脳に「やる気」や「意欲」などポジティブな感情を出すように指示する、アクティブな人生を送るために必要な物質です。
筋トレをするとテストステロンが分泌され、「やる気」が出る。さらに筋トレに積極的になり、モチベーションがさらに高まる。そうなると仕事もアクティブになり、人生も良い方向に向いていく。
まさにスパイラル・アップです。
テストステロンの影響は肉体面と精神面、どちらにも及ぶのです。
最近、仕事でも普段の生活でもやる気がでないと悩んでいるヒトは筋トレをすると人生が変わるかもしれません。
恐るべし!筋トレ!!
<テストステロンの効用③・・・記憶力や集中力を高める>
テストステロンが多く分泌されると脳の働きも促進されます。すると自然に記憶力が高まり、集中力も上昇してきます。
筋トレをすることでテストステロンが分泌され、脳も活性化し、記憶力や集中力が高まる。
恐るべし!筋トレ!!!
3,テストステロンの分泌を増やす方法
肉体的にも精神的にも素晴らしい効果を発揮するホルモン、テストステロン。ではどうやったら分泌を促す事ができるのでしょうか。
<テストステロンを増やす方法①・・・筋トレ>
いわずもがな、ですが、その第一の方法は「筋トレ」です。
ただし、単純に筋トレしてもいいわけではありません。
息が切れるくらいの全力トレーニングを、なるべく短時間でおこなうことがテストステロンを効果的に分泌させる方法です。
また、なるべく大きな筋肉を鍛えたほうがたくさんのテストステロンが分泌されます。
人間の筋肉は70%が下半身に存在します。であるならば、下半身を重点的に鍛えると効果的です。
たとえば、スクワット。太ももにある大腿筋はカラダの中でもひときわ大きな筋肉であり、鍛えれば多くのテストステロンを分泌してくれます。
また、上半身の大胸筋も大きな筋肉です。ベンチ・プレスなど大胸筋に効くメニューもお勧めです。
筋肉への負荷が大きければ大きいほど多くのテストステロンが分泌されますので、高負荷のトレーニングをお勧めします。
ただし、長過ぎるトレーニングは効果を低減させます。トレーニング時間が長すぎると、テストステロンを低下させる「コルチゾール」というホルモンも分泌されます。この「コルチゾール」には筋組織の分解促進の作用もあるため、せっかくの筋トレが逆効果になる可能性もありますので注意が必要ですね。
<テストステロンを増やす方法②・・・ビタミンDと亜鉛を摂取する>
テストステロンの分泌に深い関わりのある栄養素として、「ビタミンD」と「亜鉛」が挙げられます。
「ビタミンD」にはテストステロンを増やす働きがあり、筋タンパクの合成を促してくれます。
魚類(サケ、サンマ、イワシなど)やきのこ類(干し椎茸、キクラゲなど)、卵黄に多く含まれます。
一方、「亜鉛」はタンパク質の合成などさまざまな生体内の反応に関与する重要なミネラルですが、食事による摂取でなければ補うことが出来ない「必須ミネラル」の一つです。
「亜鉛」の摂取はテストステロンの分泌増大はもちろん、免疫機能や男性機能の向上といった健康なカラダの維持に絶対必用な栄養素です。
牡蠣(カキ)や胡麻、牛肩肉などに多く含まれています。
<テストステロンを増やす方法③・・・質の高い睡眠をとる>
寝具にこだわり、熟睡できるような環境を整えることで質の良い睡眠を摂ることも重要です。
22時から午前2時はホルモンの分泌が最大になる「ホルモン分泌のゴールデンタイム」と言われており、この時間に睡眠が取れているかどうかがテストステロンの分泌にも大きく影響します。
睡眠時間の目安は7時間と言われています。
<テストステロンを増やす方法④・・・カフェインを摂る>
カフェインはテストステロンの分泌を高める効果を持っています。
カフェインをコーヒーで摂取する場合はブラックコーヒーを選択すれば余分な糖の摂取を避けることができます。
筋トレ後1時間以内の「筋肥大のゴールデンタイム」にブラックコーヒーを混ぜたプロテインを飲むと、まさに一石二鳥!
プロテインとカフェインの掛け合わせは筋肥大に大きな効果をもたらしてくれます。
<テストステロンを増やす方法⑤・・・アルコールの摂取量を控える>
アルコール好きの方には残念な報告ですが、アルコールの摂取によりテストステロンの分泌量が減少するという研究があります。
筋トレやプロテインを摂取すると、筋肉の合成を促すmTOR(タンパク質キナーゼ)と呼ばれるシグナル伝達経路が活発になりますが、アルコールを摂取することで、mTORの活動が低下するという報告もあります。
また、アルコール摂取によって分泌される「コルチゾール」というホルモンは、エネルギー源である「糖」を生成するために筋肉の分解を促進する働きも持っています。
とはいえ、問題は摂取量の過多、です。
アルコールも少量であれば筋合成に影響を与えない、という研究結果もあります。
過度な飲酒はもちろんマイナス面が大きいでしょうが、適度なアルコールはストレスの解消にも繋がりますので、賢く、軽く飲むことが重要だと言えます。
4,まとめ
★ テストステロンは男性にとって必要不可欠なホルモンだが、20歳をピークに減り続ける
★ テストステロンは筋肉合成を促し、筋肥大への扉を開いてくれる
★ テストステロンはやる気を出させてくれるポジティブ・ホルモンである
★ テストステロンは記憶力や集中力維持にも効果がある
★ テストステロンは筋トレをすることでも分泌される
★ テストステロンを増やすには、大腿筋など大きな筋肉への高負荷で、かつ短時間の集中した筋トレが効果的である
★ テストステロンを増やすにはビタミンDや亜鉛の摂取が必要
★ テストステロンを増やすには質の高い睡眠が必要である
★ テストステロンを増やすにはアルコールもほどほどに
筋トレは、年齢とともに減少するテストステロンを復活させ、肉体面はもちろん、精神面も充実させてくれる、まさに人生のベストパートナーですね。